MUSIC OF SOUTH KOREA

異色バンドだったはずのチャン・ギハと顔たちはどんどん洗練されてきている

インディーズ上がりだが、とにかく最近のチャン・ギハはMVのキレがいいのだ。
ぼくが「チャン・ギハと顔たち」を最初に知ったころは、正体不明だったミミ・シスターズと一緒にやってた頃で、「月が満ちる、行こう」の

このへんな踊りの動画(もっと大学みたいな小さい会場の動画だった)がなぜか日本でも共有されていて、あまりの変さとアングラ感と曲の良さにくぎ付けとなったのだ。今思うとよく日本でもパチンコ屋や街道沿いの中古車販売店なんかにありますが、でかい呼び込みの空気人形(あれは韓国でよく見るので韓国産なんだろうね)を模したダンス。地に着いたロックでフォークのテイストもどことなく取り入れられており、まあ活躍するだろうなとは思われていました。
「安いコーヒー」も初期代表曲。韓国フォントの怪しい日本語になってる動画があるのでリンクしておきます。ハアハア言ってるのが後々の表現にもつながってきているところがありますね。他愛のないことなのだが、それを描写する力があるのがよかったのです。

その後いつしかMVも洗練されていくのですが、映画(邦題)「悪いやつら」(原題:犯罪との戦争:悪い奴らの全盛時代)の歌、「伝聞で聞いていた」(ハム・ジュンアとヤンキースのリメイク曲)がものすごくかっこ良いです。2分5秒目のチャンギハっぽい声でもない声の出し方とか。

いつのまにかPVのクオリティがすごく上がっていたが、2013年のこのMV「Almost Had It」も食だけをずっと映し続けていてとても好き。

MVは表現追求型が多く、「MINE」では動きだけで表現、

(いわゆるそういう仲)では手だけで表現

「The Smell’s Gone」はなんかいろんな臭いがサッと抜けてく様が突き抜けてる感じ。

ジャージに何か垢ぬけた感を感じるのです。
このバンドには、一貫して日本人の長谷川洋平さんも参加されていますが、チャン・ギハはだんだん日本でもふつうに居ておかしくない感じになってきているなあという印象。全体的に近年は洗練されすぎだよなあ…ただ、日常を描写しているという点では何の変化もないのですが、もう誰もついてこれないところまでは行っている気がします。

by
大韓ミュージック編集部
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